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【AI時代】まずは最低限の読解力を身につけろ|新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』

【AI時代】まずは最低限の読解力を身につけろ|新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』

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ゆうすけ

どうも、国語が苦手科目の、ゆうすけです

今回は、「AI時代における必要な能力【読解力】」についてです。

コチラの『AI vs.教科書が読めない子どもたち』という本をもとにお話します!

著者の基本情報

  • 新井紀子 著
  • 一橋大学法学部および、イリノイ大学数学科卒業
  • 東京工業大学より博士(理学)

ゆうすけ

本書は2019年のビジネス書大賞となるほどのベストセラー本です

 

本書概要

「AIは人間の仕事を奪うのか?」このような人間対AIの構図で語られることが多いですよね。

チェス・将棋・囲碁なんかで、AIがプロの人間に勝った・負けたでもてはやされているAI技術ですが、みなさんAIについてどれくらい知っていますか?

  • どういう環境下で
  • 何ができて
  • 逆に何ができないのか

これについて、詳しく知っているという人は少ないと思います。

これからは単純作業がAIに入れ替わるから、これからは人間にしかできないクリエイティブな仕事への移行が迫られている、という漠然とした不安がありますよね。

僕なりに本書に書かれていることをまとめると以下です。

本書構成

  • 第一章で、AIの歴史とこれからについて
  • 第二章で、AIとはどんなもので、何ができるものなのかについて
  • 第三章で、人間の読解力の低さを示す調査結果について
  • 第四章で、まとめとして、これからの未来について

AI時代に必要な能力「読解力」

本書では、オックスフォード大学の研究チームによる予測で、AIによってなくなる仕事と、AIがあっても残る仕事を示しています。

残る仕事に必要な能力をまとめると…

  • 読解力
  • 応用力
  • 柔軟性
  • 発想力

そのなかで本書は「読解力」にフォーカスしており、この力が現代の日本人には全く足りていない。

本のタイトルにある通り、教科書が読めない子どもたちがたくさんいる悲観的な事実が書かれています。

AIが苦手なこと

整理するとまずAIというのは、どこまでいっても機械であり、突き詰めていくとできることは四則演算の計算だけです。

AIはチェス・将棋・囲碁などの、決まったルールのもとで、最適解を求めることは得意です。

ゆうすけ

ただ、人間がごく普通に当たり前にできることは、AIにとって無理難題だったりするわけです

例えば・・・

  • 「机の上にりんごがある」と認識すること
  • 犬と猫と狼を区別できること
  • 「太郎は花子が好きだ」という文章の意味を理解すること

これらは、AIにとってかなり難しいことであるということです。

AIは文章の意味を理解できない

さっき言った読解力というのは、小説の作者の気持ちを読み取る、というものではなく、もっと「基本的な文章の意味を理解すること」です。

例えば・・・

  • 先日、岡山と広島に行ってきた
  • 先日、岡田と広島に行ってきた

この2つの意味の違いをAIが理解することはできませんが、僕らは簡単にわかりますよね。

ゆうすけ

この違いが、僕ら人間と、AIの違いなのですが、、、

僕らは、ちょっとだけ論理構造が難しくなると、文章が読めない人が多くなる、ということを新井紀子さん率いる研究チームは、調査したわけです。

ゆうすけ

本書を読むとビックリしますよ…
  • 英語の早期習得!
  • プログラミングの必修化!
  • アクティブラーニングが大事!

これからの社会に向けて新しい制度が導入されようとしていますが、この本では「そもそも、僕らは教科書が読めていない」という事実を突き付けています。

そのうえで「まずは、最低限の読解力がないとダメだよね」と警笛を鳴らしています。

教科書が読めないのは子供だけじゃない

AIが苦手なことであり、かつ、教育の土台ともなる「読解力」が問題であると指摘されるほど低すぎるわけです。

そして、これは子どもに限った話ではなく、同様に大人に対しても言えることです。

というのも、本書によると、読解力といった基盤的な素養の発達は15歳前後で止まってしまうからです。

もちろん、15歳でピタッと止まってしまうわけではありませんが、それほど子どものときのレベルが割とそのままその後の人生まで続くということです。

この本では、子どもの読解力を試すために作られたテストがどのような問題か、一部公開されています。

ゆうすけ

1個あたり数十秒で解ける問題ばかりなので、ぜひ本屋で立ち読みなどして、実際に解いてみて、自分の読解力を確認してみてください

僕は、おおかた正解でしたが、この本を読んでから、本を読むことが少し怖くなりました…。

一文一文、ちゃんと理解して読まないと、自分も読解力がない側の人間で、本を読んでいること自体が無駄なんじゃないのか?と不安になったからです。

読解力向上の処方箋はない

さらに、不安にさせるのが、この本では「読解力を養うにはコレ!」というような処方箋が書かれていないことです。

  • 生活習慣
  • 学習習慣
  • 読書習慣

これらのアンケートを実施して、どのような習慣や学習が、読解を育てるのか、逆に損なうのか、原因を探ったそうですが、これといった原因は著書が書かれている時点では、見つかっていないそうです。

(これについては、新井紀子さんの新刊に書かれているかも。まだ読めていないのでわかりませんが、本のタイトル的に読解力向上のハウツーが書かれているみたいです。)

東洋経済新報社
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これは、もちろん著者のイジワルではなくむしろ、「AIに基づく読解力向上法」と銘打って売り出せば、売れるだろうけど、そんな科学的に根拠のないものは出版できない、という倫理にそったことです。

文章理解は難しい

僕が小さな頃から、国語が苦手科目だったというのもあると思いますが、文章を正しく理解するというのは、簡単なことのようで難しいものです。

ゆうすけ

国語の評論文の問題が、常に満点だ、という人間はいないですよね

僕は、以前動画で「論理学」について扱いましたが、論理って正確に捉えようとすると、とても難しいことだと痛感しました。

そこまで、深く考える必要はないと思いますが、テキストベースで学習する人間にとって、読解力が教育の土台であることは言えると思います。

ゆうすけ

この本は、AI時代に必要な能力を通して、これからの文章の読み方の意識を捉え直してくれました

まとめ

今回は「AI時代における必要な能力【読解力】」について話しました。

AIは仕事を奪うのか?という先の未来のことを考えたら、読解力という学習の原点に立ち返っているあたりが、AIと人間の根本的な違いを表しているようで、面白かったです。

気になる方はぜひ読んでみてください!

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