「ほどほどのすすめ」の著者 池田清彦
画像引用元:Twitterプロフィール
池田清彦さんを「ホンマでっか!?TV」で見たことがある人は多いと思います。
池田さんの著書「ほどほどのすすめ」に書かれている“人間本来の生き方は「あまり働かない」”という話が面白かったのでここで紹介したいと思います。
仕事はデブにならないために始まった?
人間本来の生き方は「あまり働かない」
人間のおなかの構造は基本的に肉食動物といえるから、本来は適量のタンパク質を摂り、あとは炭水化物をちょっとだけ食べていれば、あまり働かなくてもいい。それが人間としての本来の生き方である。
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人間が誕生してから1万年前くらいまで、つまり農耕をやる前は、そういう生き方をしていた。狩猟採集民だから、1万年以上前には、マツコ・デラックスみたいな人はきっといなかったと思う。
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ところが、農耕をやるようになると、生産効率がいいから穀物ばかり食べるようになる。穀物からタンパク質をとる戦略に転換したのだ。そのほうがラクだから、狩猟もあまりしなくなる。当然、エネルギー過剰におちいる。その解消方法として、せっせと労働して過剰エネルギーを放散する生活になった。
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要するに、ゴロゴロしているとすぐにデブになっちゃうから、それで働かざるをえなくなったんじゃないか、というわけだ。
働くのは美徳という考え方は農耕生活からはじまったもので、いまわれわれがせっせと働いているのは、つまるところ、過剰エネルギーを使うためだ。
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生態学的には働かないほうがエコで自然なのだ。
労働が嫌いでなまけるのが好きなのは、人間の本来の姿なのだと思う。
無理に働く必要はない
著書「ほどほどのすすめ」によると、なまけているとブクブク太ってしまうからエネルギーを放散するためにみんな働き始めたという。
要は、「働くこと」ってたんなる「暇つぶし」なわけだ。
もちろん、働く理由が太るから、というのは一説だと思うし、働き始めた理由なんて1個じゃないと思う。
もし本当に「働く」という行為が、こうやって暇つぶしのために生まれたとしたら、「働く」ことで悩んだり、苦しんだりするのはバカらしく感じてしまう。
「暇つぶし」に追いやられて「暇をなくしてる」というよくわからない状況になる。
ゆうすけ
とまぁ、ここまで無理して働く必要ってないよね?という話をしてきたわけだけど、僕は全力でこの「暇つぶし」に挑もうと思います。
最後に:「ほどほどのすすめ」の概要
本記事で引用している著書「ほどほどのすすめ」の全体の内容が気になった方のために、概要をほどほどに説明したいと思います。
~Amazon内容紹介~
楽しく長く生きる極意は「ほどほど」!
生物の世界は一見すると弱肉強食のようだが、実際はウィン‐ウィンの関係で成り立っている。
増えすぎて大きくなりすぎた集団は、イナゴの大群のようにクラッシュして滅びてしまうのだ。
いま大きく・強くなりすぎたシステムの破綻があちこちで起こっている。イギリスのEU脱退、
急増する世界人口、超富裕層の富の独占をもたらしたグローバル資本主義、事故になると無限大
のコストがかかる原発、働きすぎがなかなかやめられない現代人……。生態学的にも歴史的にも、
世の中も人も「ほどほど」がいいのである。
~本の構成~
- 第1章:ミクロとマクロのぶつかり合い
- 第2章:人間は増えすぎた
- 第3章:さよなら資本主義
- 第4章:その日暮らしでいいじゃない
タイトルの通り「何ごともほどほどがいいよね」という主張が書かれています。
これを読むと、働くことの起源の話もそうですが「自分が苦しんでることって考えすぎかな…」と思えて生きることが少し楽になれる気がします。