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【図解】自民党の政治家の理念や構想をわかりやすく解説【安倍総理をはじめ9名紹介】

【図解】自民党の政治家の理念や構想をわかりやすく解説【安倍総理をはじめ9名紹介】

政治家の思想ってわかりにくくないですか?

こう感じるのは僕だけでしょうか。事実、ニュースで流れるのは話題性のあるものばかりで、体系的か?と言われると疑問ですよね。

そこで、こんな本を見つけました。

オリラジ中田のあっちゃんがYouTube大学で紹介していた(動画はこちら)この本、読んでみたらとてもよかったです。

本記事では本書を参考に、自民党の政治家の理念や構想をわかりやすく解説していきます。

自民党とは

自由民主党は、日本の政党。自由主義と保守主義を標榜している。 略称は「自民党」、「自民」。1字表記の際は、「自」と表記される。

2020年現在、公明党と連立政権を組んで政権与党を担っている。

1955年の保守合同による誕生以来、日本社会党と約40年に及ぶ保革対立の政治構造である55年体制を形成した。

ウィキペディア より

長い間、政権の主導を握っている自民党。この政党の政治家の考えを知るのはとても意味があります。

自民党公式HPはコチラ

価値とリスクのマトリクス

以下では、政治家の理念や構想を「価値」と「リスク」のふたつの軸を使って表します。

価値

お金に還元できないもののことです。

例えば「選択的夫婦別姓を認めるか否か」や「LGBTの婚姻に関する権利を保証すべきか否か」などです。

政府はこれらの「価値」に対して、権力を持って介入を強めるのか、逆に多様性を寛容して権力介入を弱めるのか。

リスク

病気になるリスク、働けなくなるリスクと言った、国民のリスクです。

これらリスクに対して、お金持ちから税金を多く取り、低所得者や社会的弱者へのセーフティネットを強化するのか、それとも、様々なリスクに対して政府はあまり介入せず個人で対応することを基本とするのか。

このような縦軸と横軸でマトリクスを作ることで、各政治家の理念や構想がわかりやすくまとまります。

自民党の政治家の理念や構想

安倍晋三

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。山口県第4区。当選9回。1954年9月21日生まれ。成蹊大学法学部政治学科卒業。

安倍さんキーワード

  • アンチ左翼
  • アンチ・リベラル
  • 靖国神社参拝の正当
  • 日米安保強化
  • 憲法改正の賛成

安倍さんと言えば、保守的なイメージがあります。共著ではありますが『「保守革命」宣言―アンチ・リベラルへの選択』という本も出しています。

私が保守主義に傾いていったというのは、スタートは「保守主義」そのものに魅かれるというよりも、むしろ「推進派」「革新」と呼ばれた人達のうさん臭さに反発したということでしかなかったわけです。

p21

アンチ・リベラル(価値権力が大きい)であり、徹底した行革を強調していることから、リスクの個人化(リスク権力が小さい)を目指していることから、マトリクスは以下のようになります。

石破茂

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。鳥取県第1区。当選11回。1957年2月4日生まれ。慶応義塾大学法学部法律学科卒業。

石破さんキーワード

  • 自立と持続可能性
  • アベノミクスへの懐疑
  • 原発再稼働
  • 米海兵隊は国外へ

石破さんは、かつて防衛庁長官・防衛大臣を長く務めていたため、「防衛・安全保障」の専門家というイメージが定着しています。

「国は余計なことをするな」と言い、規制緩和を中心とした自由化を推奨します。

過度な介入は、結果として経済を疲弊させます。

政府は規制緩和、税制改革、公正な貿易ルールづくりなど、環境整備に徹すべきです。

p41

石破さんは、いわゆる新自由主義(ネオリベラリズム)と言われる政治家と言えます。

石破茂さんのオフィシャルサイト

菅義偉

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。神奈川県第2区。当選8回。1948年12月6日生まれ。法政大学法学部卒業。

菅さんキーワード

  • 冷徹なポピュリスト
  • 大衆迎合(値下げ、返礼品、リゾート誘致)

「笑わない官房長官」「最強参謀」「影の総理」など、様々な呼び名がある菅さん。安倍内閣の運営に、決定的な影響力を保持しています。

菅さんの推進する政策には、大衆の欲望に迎合するものが多くみられ、その典型が「値下げ」です。

総務大臣時代に「ふるさと納税」を導入したことが知られていますが、これも返礼品制度を導入したことから、一気にポピュリズムの要素が加わることになりました。

菅さんが打ち出す政策は、基本的に「自助」という自己責任を基調とする「小さな政府」路線に基づています。

野田聖子

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。岐阜県第1区。当選9回。1960年9月3日生まれ。上智大学外国語学部比較文化学科卒業。

野田さんキーワード

  • 男性中心社会への憤り
  • 子供を産み育てやすい環境の整備
  • 家族形態の多様性を容認
  • アベノミクス・新自由主義批判

政界入りして真っ先に直面したのが女性議員への差別でした。

マドンナ議員ー。政治能力もない素人なのに、女性であるがゆえに当選できた国会議員。

(中略)

多分に”女ということで、楽して政界入りした”的な男性のひがみや、より伝統的な日本男性の女性侮蔑が含まれた呼び方であるように思う。

p81

野田さんは、基本的にアベノミクスに批判的です。

野田聖子さんのオフィシャルブログ

河野太郎

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。神奈川県第15区。当選8回。1963年1月10回生まれ。ジョージタウン大学(比較政治学専攻)卒業。

河野さんキーワード

  • 徹底した自由主義者
  • 「小さな政府」論者
  • 競争原理と規制緩和を推進
  • 脱原発
  • 外国人労働者受け入れ

歯に衣着せぬ発言で知られ、既得権益や規制、利権に切り込む姿が印象的です。

河野さんは、手厚い保護によって競争原理が失われたことの弊害があまりにも大きいと捉えています。

日本経済の中の非効率的な規制やルール、慣習を撤廃し、税制を改め、我が国の市場を世界で最も効率的で公平なものに作りかえることによって世界中からヒト、カネ、モノ、情報を日本に集める政策を実行しなければならない。

それによって、雇用を生み出し、国民所得を高め、世界で最高レベルの生活水準を保証することができる。

p107

河野さんは、新自由主義を志向する政治家と言えます。

河野太郎さんの公式サイト

岸田文雄

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。広島県第1区。当選9回。1957年7月29日生まれ。早稲田大学法学部卒業。

必要なもの

  • ヴィジョンを示さない
  • 敵を作らない安定感
  • 安倍首相には従順
  • 福田元首相には共感
  • 一貫して原発推進

安倍内閣では外務大臣を長期間務め、総理候補として名前が挙がる岸田さん。

岸田さんは、はっきりとヴィジョンを示さず、巧みに衝突を避けてきた政治家で、何をしたいのか極めて不明瞭な政治家です。

岸田文雄さんの公式サイト

加藤勝信

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。岡山県第5区。当選6回。1955年11月22日生まれ。東京大学経済学部卒業。

加藤さんキーワード

  • リスクの社会化を目指す
  • 子どもの貧困の解決
  • 「働き方改革」を主導
  • 一貫して消費税増税

加藤さんの最大の特徴は、新自由主義が自民党内を席巻するなか、珍しく「リスクの社会化」政策に取り組んできたという点にあります。

日本は、家族、地域社会、企業が社会保障の一部を担ってきた側面があります。

しかし、国際化、競争の激化といった社会的な動きを背景に、この20年程でそういった機能が低下してきました。

この低下した機能を補いきれていないのが現状です。

p152

小渕優子

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。群馬県第5区。当選7回。1973年12月11日生まれ。成城大学経済学部経営学科卒業。

小渕さんキーワード

  • 少子化対策
  • 消費税増税
  • 夫婦別姓を推進

父親は第八十四代内閣総理大臣の小渕恵三さんです。

小渕優子さんの中核的な政策は、男女共同参画や少子化対策にあります。

朝起きて子どもの世話をし、保育園に送ってから職場へ、という仕事を持つ女性ではごく当たり前のことが、永田町だとものすごい少数派なんです。

少子化、生活、介護、これからすべての政策で女性がポイントになって、しかもこの時代、倍のスピードで考えていかなければいけないのに、国会には女性議員が一割しかいない。

p173

少子化対策・子育て政策を中心にセーフティーネットの充実を訴える姿勢からは、「リスクの社会化」指向を見出すことができます。

選択的夫婦別姓への賛同や多様性尊重の姿勢からは「リベラル(価値権力が小さい)」指向を見出せます。

小渕優子さんの公式サイト

小泉進次郎

画像引用元:ウィキペディア

衆議院議員。神奈川県第11区。当選4回。1981年4月14日生まれ。コロンビア大学大学院修了。

必要なもの

  • 「自助」を強調
  • 農業に対する構造改革
  • 人生100年時代の社会保障
  • 格差・貧困を是正

父は言わずと知れた小泉純一郎元首相です。

自民党の若手でありながら、時に安倍政権に対して大胆な批判的見解を述べ、地方遊説では圧倒的な人気を集めています。

小泉さんは「自助」を優先すべきことを強調しています。

まずは自らが自らを助ける「自助」が基本の国づくりをして、それでもダメだったら、民間と一緒になって「共助」というものを築いて、それでも足りないところを「公助」で国がしっかり面倒をみるというものです。

p187

小泉さんは、競争原理を重視し「自助」を強調することから、「リスクの個人化(権力小)」傾向を示していると言えます。

小泉進次郎さんの公式サイト

まとめ

自分だったら価値(お金に換算できない問題)に対してどう考えるか?

自分だったらあらゆる社会的なリスクに対して、大きな政府を望むのか?小さな政府を望むのか?

自分の考えと各政治家とをマトリクスを用いて、照らし合わせることで、自分の考えに近い政治家を知ることができると思います。

本記事は中島 岳志さんが書かれた『自民党 価値とリスクのマトリクス』を元にまとめました。

ゆうすけ

とても分かりやすく書かれているので、詳細を知りたい方はぜひ読んでみてください