寄生獣が名作すぎた件…地球を蝕む僕ら人間が生物の共存について考える【ネタバレあり注意】

寄生獣が名作すぎた件...地球を蝕む僕ら人間が生物の共存について考える【ネタバレあり注意】

なんとなーく、ふと、Amazon Primeで見ることができたので映画「寄生獣」を見ました。

最初は、ただのアクション映画でしょって思っていたら、どんどんその世界観に引き込まれていって、一気に二部の完結編まで通しで見てしまいました。

いや、まじで、原作者の岩明均さん、天才過ぎでは…??

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「寄生獣」の簡単なあらすじ

ある日突然、正体不明の生物が現れる。その生物は鼻腔や耳孔から人間の頭に侵入し、脳を含めた頭部全体と置き換わる形で寄生して全身を支配し、他の人間を捕食するという性質を持っていた。

主人公である高校生の男の子にも寄生することになるが、何とか頭部への侵入(脳の乗っ取り)は免れた。その日から、男の子「新一」と、右手に寄生した「ミギー」の共生生活が始まる。

寄生獣は次々と人間を捕食していき、人間はそれに抗うが、半分人間・半分寄生獣の主人公である新一はどうなるのか・・・

本当の寄生獣は僕ら人間?

この映画、一見すると、寄生獣というやっかいな敵が現れて、人間vs寄生獣のバトルが繰り広げられるアクション映画に見える。

ただ、寄生獣は何の目的もなしに出現したわけではない。

人間は増え続け、環境を汚染していき、あらゆる動物を食べ、地球を破壊していく・・・。いずれは絶滅してしまうかもしれない危機を救うために、寄生獣は人間を食べていくのだと言う。

 

寄生獣は人間と心の感覚が違う。例えば、道端で死んだ犬を見て寄生獣は「かわいそう…」という感情を抱かず、肉の塊だというふうに見る。

人間を食べていく寄生獣に対して新一は「悪魔だ!」というが、ミギーはこんなことを言っている。

『シンイチ・・・『悪魔』というのを本で調べたが・・・一番それに近い生物は、やはり人間だと思うぞ』

『人間はあらゆる種類の生物を殺し食っているがわたしの『仲間』たちが食うのは ほんの1~2種類だ。質素なものさ。』

僕らは道ばたで死んだ犬を見て「かわいそう」だと感じるが、スーパーに並ぶ肉を見て「美味しそう」だと頬を垂らす。

映画を見ていると、寄生獣が人間を食べていくことがとても合理的に思え、逆に人間が普段からしている行為がとても残虐だと思えてくる。

地球に寄生してその秩序を壊してく寄生獣悪魔は本当は人間ではないのか・・・?

寄生獣の最後【ネタバレ注意】

新一:前さぁ、道ばたで子犬が死んでたろ。見ず知らずの子犬なのに、どうして悲しくなるんだろうな。

ミギー:それは人間は違う種の苦しみを感じ取れる生き物だからさ。自分と違う生き物と寄り添って生きていける。それは人間が持つ愛おしい特性だ。時に思わず手を貸してしまうほどにな。

これが寄生獣の最後のシーンの一部。ここまで寄生獣と戦ってきたストーリーを含めて見ると、この言葉の意味が深みを増します。

僕はペット文化が好きじゃない

よくテレビで、川で溺れそうな犬を助ける感動シーンとか流れてて、そういう動物を愛でる文化があんまり好きじゃないんですよね。

それこそ僕らはいろんな動物を食べて生きてるわけだし、なんならゴキブリとかって「気持ち悪い」って理由なだけで殺したりするじゃないですか。

汚染物質を垂れ流して死んだ魚とか、環境を壊して絶滅した生き物とか、そういうのはそっちのけで「可愛いから愛でる」ってめっちゃ勝手だなって。

別にペットを飼っている人を否定したいわけじゃなくて、大切にするのはいいことだけど、その自分でも気づいていないような身勝手さが好きじゃないなって。

みんな身勝手に生きていいのかもね

正直、感動シーンとしてペットのことを流してるテレビ番組とか、斜に構えて見てたけど、寄生獣を見てその価値観もちょっとは変ったなーと思います。

実は映画版と漫画版で最後のミギーのセリフが違うんですね。漫画版だと

新一:道で出会って 知りあいになった生き物が ふと見ると死んでいた。そんな時 なんで悲しくなるんだろう。

ミギー:そりゃ 人間がそれだけヒマな動物だからさ。だがな それこそが人間の最大の取り柄なんだ。心に余裕(ヒマ)がある生物 なんとすばらしい!!

そうか。

ヒマだから「犬は可愛い」とか「ゴキブリは殺すくせに」とか考えてしまうんだなと。

たしかにそれは人間のエゴ、身勝手な考え方のように見えるけど、どんな生き物だってみんな自分が一番大切で自分勝手に生きてるんじゃないかって。

別にだからと言って、環境破壊OK!ってわけじゃないけど。

長い歴史のなかで人間が手に入れた「ヒマ」があるから、アレコレ考えてしまう、ただただそれだけなんじゃないかなーと。

地球って僕ら人間か人間以外かで明らかに区別されてるけど、それぞれの命の共存についてなかなか考えさせられる物語でした。

 

本当の寄生獣は僕ら人間なんじゃないの?って気づかせるところとか、人間が持つ特別な感情を寄生獣を通して見せてくるところとか。シンプルにストーリーが迫力あって面白いところとか、、、いろいろ含めて作者の岩明均さん天才ですね…。

ってか実写化のクオリティが高い!

寄生獣ってなかなかグロいシーンのオンパレードなので、漫画だからこその表現かと思いきや、実写のレベルが高い!!!!

ときどき、「こんな寄生獣が突然でてきたのに、けっこう冷静やな・・・」みたいに思うこともありますが・・・笑。それくらいCGのクオリティが高い。

主人公は半分人間・半分寄生獣だから、体だけじゃなく心境の変化もあったりするんだけど、それが自然に伝わる染谷将太さんの演技もスゴイ。

実写だからこその音と映像での迫力もあって、絵力・ストーリー・メッセージ性、どれも最高な映画でした。