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【平安時代】独自の文学を紡いだのは女性だった|紫式部と清少納言について

【平安時代】独自の文学を紡いだのは女性だった|紫式部と清少納言について

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ゆうすけ

どうも、文学作品が苦手の、ゆうすけです

百田尚樹さんの『日本国紀』をもとに、今回は平安時代について文学中心に解説します。

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平安時代ってどんな時代?

泣くよウグイス平安京でお馴染み、794年、都が平安京(現在の京都市)に定められたときから、約400年続いた時代です。

この平安時代こそ、日本が独自の文化を花開かせた時代だったと言えます。

というのも、600年に遣隋使が送られて以来、250年以上、日本はずっと中国の文化や制度を取り入れてきたのですが、菅原道真(すがわらのみちざね)の提案でそれが廃止されました時代なんですね。

つまり、「中国の進んだ文化を学び日本に持ち帰る」というのをやめたということです。

当時、海を渡って中国に出向くというのは命懸けの行為であったことから、そんな危険を冒してまで使いを送る必要がなくなったんですね。

本書では遣唐使の廃止をこのように考察しています。

私は、この遣唐使の廃止を日本が中国の文化を必要としないという自信の表れであったと見ている

p69

中国は日本よりも先に高度な文明が発達していましたが、日本が中国に追いつくほどの勢いで成長していった証ですね。

ゆうすけ

僕はこの、他国のを真似て急成長するさまは、アメリカを真似て経済が発達した高度経済成長期に重なるものを感じました…。

片仮名と平仮名の誕生

遣唐使を廃止したことによって、日本は島国のため「プチ鎖国」状態となったわけです。そこで、日本は独自の文化を開花しました。

本書では、文化開花の中で一番の発明は「仮名文字」だと書かれています。

ゆうすけ

僕らが今でも使ってる日本独自の「カタカナ」「ひらがな」やね

当時、すべての文字に漢字を使用していて、それがとても不便なものだったそうです。

最初に仮名を使用したのは僧侶たちで、彼らは経典などに書かれている読むことが難しい感じの横に読みやすいよう省略文字でふりがなをふりました。

例えば・・・

  • 江→エ
  • 止→ト
  • 多→タ

これが片仮名の由来です。その後、同じように漢字の草書体から平仮名が編み出されました。

そして平仮名は、片仮名に比べて優美な曲線を持っていたことから、女性たちが好んで使ったそうです。

女性が紡いだ文学作品

天皇に仕える女性たちは高い教養を持っていたため、平仮名を使って様々な文学を生み出しました。

  • 清少納言『枕草子』
  • 紫式部『源氏物語』
  • 藤原道綱母(みちつなのはは)『蜻蛉日記(かげろうにっき)
  • 菅原孝標女(たかすえのむすめ)『更級日記(さらしな)

これらの文学作品は現代でも読まれている名作で、紫式部『源氏物語』は世界20ヵ国上で翻訳されて読まれ続けているほどです。

大昔に書かれた日本独自の文学作品が、今もなお読まれているというのは、それだけで日本が誇るべき文化だと思いました。

そして凄いのが、先ほど挙げた例、すべて作者が女性だということです。

これ、実は世界的に見たら珍しい日本独特のものなんです。

世界的に見ると女性が書物を出すというのは近代になってからだそうです。歴史を見ると、女性は高い教育が受けられなかったりしたわけですよね。

先進国の中でも、日本は女性の地位が高い国なんですね。

 

とはいえ、日本でも男社会なところはありますよね。

僕の親世代は、「男の人が社会にでて働いて、女の人は家で家事をする。」というのが当たり前だったし、政治家とか、会社の社長さんとか、男の人が多いし、選挙権が得られたのは男の人が先で、女の人が後です。

ゆうすけ

男女平等が謳われるようになったのは、歴史的に見れば最近のことだもんね

現代の感覚だとわかりづらいですが、そうやって女性が社会に対して働きかけるというのが長い歴史を振り返ると、ホントに最近まで難しかったんですね…。

でもそんななか、中国の文化を真似ることを辞めて、独自の文化を築いていくときに、そうやって女性の豊かな表現によって、文学が紡がれていたと考えると、素晴らしいことだなと男の僕でも思います。

おまけ話

ちなみに、紫式部が書いた『源氏物語』は約100万字の長編。

ゆうすけ

長すぎワロタです

これ、どれくらい凄いかというと、今の本1冊200ページが大体10万字が目安だといわれているので、本10冊分です。当時としては桁外れの長編です。

源氏物語は、周囲の人の間で評判になって、当時、貴重品だった紙を提供してくれた人のおかげで、物語の続きを書くことができたというから、さらに驚きです。

 

また、さらにおまけですが、紫式部と清少納言は本名ではなく、本名はわかっていません

  • 紫式部は、父の役職「式部」に作中に出てくる登場人物「紫の上」の紫をつけて、紫式部。
  • 清少納言も父の清原元輔(もとすけ)の、「清」の字に役職名の「少納言」をつけて、清少納言。

当時、天皇に仕える身分の高い女性は、本名をみだりに明かさなかったことが原因だそうです。