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ゆうすけ
今回は脳科学について知りたい方に超おすすめの入門書『単純な脳、複雑な「私」』という本を紹介します。
この本は、Twitterで何万人とフォロワーのいる読書好きの人がおすすめしていた脳科学の入門書で、タイトルを見て面白そうだと思って読んでみました。
ゆうすけ
本書概要
ひと言で本書の内容を表すと
「自分のことは自分が一番わかっている」
ということがいかに間違っているか
これをわかりやすく教えてくれる本です。
それって一体どういうことか?本書に書いてある例をもとに紹介します。
本当の原因に気づけない脳
男子高校生が図書室で本を返すときの実験です。
受付の女性は実験協力者で、男子生徒が本を返却する際に、さりげなく男子生徒の手に触れるんです。
その後、男子生徒に「さっきの女性は、どのくらい魅力的でしたか?」と聞ききます。
すると、手に触れなかったときよりも、触れられたときの方が魅力的に感じるそうです。
ゆうすけ
そしてこの実験が面白いのが、「手に触れられたことに気づきましたか?」と聞くと、「気づかなかった」と答える人が結構いるということです。
そこで「なぜ魅力的に感じたのか?」と理由を尋ねると、「瞳がキレイだった」とか「声が優しかった」とか、取ってつけたような答えが返ってくる。
でも、触れられたことに気づいていないから、本人は本気でそう思っているんですね。
ゆうすけ
自分のことなのに、間違っているって面白いですよね。これに似たことは誰にでもあると思います。
恋人の好きなところ…??
例えば、恋人の好きなところを挙げるときに「優しくてしっかり者だから」とか答えるんだけど、世の中には優しくてしっかり者の人は恋人以外にもいるわけです。
本当の理由は、ただ「一緒にいる時間が長かったから」かもしれません。
実際、長時間接しているほど好きになるというのは脳の性質で、これは「単純接触現象」と呼ばれるものです。
バイト先とか、サークル内とか、社内で恋愛が多いのはこのためです。
ゆうすけ
つまり何が言いたいかというと、「自分のことですら、本当のところをわかっていない」ということです。
そして、本書では脳科学的に裏付けされたこういった事実がたくさん紹介されています。
「脳科学」とか、「ある研究では~」と聞くと、難しく聞こえるかもしれませんが、この本は「高校一年生に向けて著者の池谷先生が集中講義をした内容」なので、文体も語り口調でとてもわかりやすく書かれています。
脳科学を学び脳みそを客観的に見てみる
「脳科学とか関係ねぇ!自分が感じたことこそがすべてだ!」と思う方こそ、一度自分の脳みそを客観的に見てみると面白いと思います。
よく言われる例えですが・・・
地球が誕生してから45億年くらいの時間が経っていると言われていて、この地球の歴史を1年に換算すると、人類が誕生したのはいつぐらいか。
人類が誕生したのはだいたい1年の最後の数時間、つまり、大晦日の夕方にヒトが誕生したと言われています。
ゆうすけ
人間って、考える力があって、他の生き物に比べたら格段に頭が良いから、これだけ繁栄することができているんだけど、体の機能として全く完全なわけではないんですね。
僕らは自分が見ているもの・感じているこそが真実だって思ってしまいます。
さきほど紹介した図書館の実験で、人のことが好きな理由がいい加減なように…。
僕が見ている赤色と、他人が見ている赤色が、全く同じだということすらわからないわけです。
自分の脳で自分のことを考えると、そりゃ自分の都合の良いように考えてしまうわけで、本書を通して、科学的根拠という第三者からの視点から見た自分にも目を向けてみると新しい発見があるのではないでしょうか。
あ、あと、脳科学について知るメリット云々かんぬん抜きにして、この本シンプルに読んでいて面白いです笑。
ゆうすけ
面白い試験を紹介!
最後に、僕がシンプルに一番面白いと感じた簡単な試験を紹介します。
直感とは「なんだか理由はわからないけど、結構正しい」ということを示すブーバ・キキ試験というものです。
下の図形はどちらも未知の文字です。どちらかが「ブーバ」、どちらかが「キキ」。
さて、どちらが「ブーバ」でしょうか?

ブーバ・キキ試験
おそらく、みなさんの答えは一致すると思います。
ゆうすけ
ブーバは右と答える人がほとんど
まとめ
今回は、脳科学の入門書をもとに「自分のことは、自分が一番わかっている」ことの間違いについて紹介しました。
本書を読んで、「人間ってわりとデタラメな生き物なんだなー」と、自分が感じていることをあまり真に受けすぎるのもよくないなと思いました。笑
あまり有名じゃない本(?)ですが、買ってよかったです、ホントに。