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【ネタバレ注意】映画「BLUE GIANT」すごかった!けど面白くはなかった…!

どうしても感想を書くうえで内容に触れてしまうので、すみませんがネタバレ注意です!!

昨日、話題の映画「BLUE GIANT」観ました。

すごい前評判ですよね。

ポスターからもジャズの映画ということがわかりますが、普段ジャズを聞かない人のレビューを見ても大絶賛。

観た感想としては、たしかに凄かったし、泣いたし、時間があっという間に感じたので、観てよかった映画であったことは間違いないのですが、、、

すんげー面白くて、友達にもおすすめしたいか?と言われたら、、、うーん、、、という感じ。。。

こういう感想は正直に書いていいかと思うので、そう思った理由を書いてみます。

「BLUE GIANT」ここが凄かった!

「音」×「映像」

もはや「映画」というより、ジャズのコンサートにいる気分。しかも、映像作品ならではの演出、えぐい作画。「音」と「映像」が合わさった最高のコンサートでした。

僕が「時間があっという間に感じた」理由の一番はやっぱり、この「音」×「映像」が凄いからだったと思う(上手く言語化できないのでこれは「凄い」としか言えない…)。

みんなが「映画館で観たほうがいい!!」というのも納得。それは音と映像が迫力があるというだけではなく、映画館がまるでコンサートの客席にいるかのように錯覚するので、みんなで鑑賞してる感がよかった。

映画の中にでてくるジャズを聞くお客さんと、映画館のお客さんをリンクさせてるのも上手い作りだったと思う。

泣いた

映画という「尺」がある程度、2時間くらいと決められている時間制限の中で、かなりの時間をジャズ演奏を聞かせる時間に使った映画でした。やっぱ、この映画のメインは演奏シーン。

でも!!登場人物にちゃんと感情移入できるストーリーになっていて、ちゃんと2回泣きました。

1回はJASSみんなでSoBlueに出演が決定してマダムが泣くシーン、もう1回は雪祈りが事故るシーン。

「BLUE GIANT」正直ここが微妙…

ストーリーがめちゃ微妙

「泣いた奴が何を言ってんねん」と思われるかもしれませんが、ストーリーに関しては、全然面白くなかった…。

僕が泣いたシーンって言ってしまえば「主人公たちの無謀とも思える努力が実ったシーン」と「せっかく実ったのにメンバーの一人が事故で、その舞台に立てなくなったシーン」。

 

 

 

そりゃ泣くて!!

 

 

 

ウエストランド井口さんもM1のネタで言ってましたよ!

「恋愛映画はパターンが全部一緒!」「(重い病気になって)感動したなぁ、、、」「それ、悲しいだけだから!」

そう、どっちのシーンにおいても、感動(文字通り、心が動いて)して泣いたというより、「おお!嬉しい!」「え、悲しい」というので泣いただけ!

さっき書いたように時間の尺上しかたないかもしれませんが、主人公たちは山あり谷ありではあるものの、10代という若さでジャズ界の東京ドームと言われるSoBlueに立てちゃうし、主人公は最初から最後まで誉められてばかりだし、途中で加わった初心者くんは凄いスピードで上手くなるし。

雪祈が交通事故で憧れの舞台に立てなくなったときは、泣きつつも「なんだ、このパターンか」と思ってしまった。ことストーリーに関しては単調というか、ありがちというか、良い意味での裏切りがないというか。。

 

言うてもまだ10代だけのメンバー(しかも、うち1人は初心者)なのに、実際の演奏者は上原ひろみさんだったり、超有名アーティストという乖離の点を見ても「やっぱ、ストーリーとしては出来すぎていて、微妙だな〜」と思ってしまいます。

 

そういう意味で「音」×「映像」に全振りした映画だなと思い「凄いけど、面白くない」という感想でした。

とはいえ、最初に書いたように観てよかった映画だったというのも本音で、これは観る人によっては評価がすごい分かれる映画かなと思いました。

ジャズ演奏は「すごい」しか感じなかった

例えば、主人公がサックスを吹くシーンで、観客が「うぉ…すげぇ…!!!」と目を輝かせるシーンがあるのですが、、、

 

 

 

うん、よくわからん!

 

 

 

そりゃ演奏は「すごい」と感じるんだけど、これが通な人からしたら「ただ上手いだけじゃん」なのか「感動する!おもしろい!」と思うのか、わからん。

 

初めのほうに主人公の「大」が「雪祈」に自分の演奏を観せるシーンがありました。

雪祈と一緒に組みたい大が「おれ(大)の演奏を聞いて一緒にやるか判断してくれ」と言って、大が一人でサックスを演奏するシーンです。

そこで5分くらい大の演奏シーンが続くのですが、正直、この大の演奏が雪祈にとってどう見えていたのか、僕にはわからないんです。

雪祈からしたら「やっぱまだまだ大は経験が足りなくてダメだな」と思うのか、「おれ(雪祈)より経験歴が圧倒的に短いのにすげぇ…」なのか。

実際は後者で、その後一緒にバンドを組むことになるわけですが、、、つまり何が言いたいかって、演奏についてはすごいけどわからんという話です。

エリートの雪祈がSoBlueの人に「クソだ」ってけちょんけちょんに言われる理由も、その後努力して、雪祈の演奏がよくなったことも、映画では映像として演出できるし、ストーリーの進行上、「雪祈の演奏がよくなったんだろうなー」と思いながら観るものの、やっぱりよくわからんのです。

別にわかるとかわからないとか「理解」するものじゃなくて「感じる」ものだと言われればそれまでですが、僕には感じ取ることができませんでした。

 

ある記事ではこんなことが書かれていました。

雪祈と玉田は、それぞれ別の理由で「壁」にぶち当たり、その壁を乗り越えるために努力を重ねていく。そして、それぞれの成長が「演奏」そのものにも大きく影響していることが、ジャズの門外漢でも手に取るようにわかるようになっている。

https://www.cyzo.com/2023/03/post_340145_entry.html

「成長が演奏そのものにも大きく影響していることが、ジャズの門外漢でも手に取るようにわかるようになっている。」

 

 

 

ほんまに・・・??

 

 

雪祈が小手先のテクニックで演奏していたときと、内臓が飛び出るくらい自分をさらけだしていたとき、その成長を「演奏」で、門外漢でも手に取るようにわかるのか・・・??

そもそも10年以上続けていた演奏を、図星つかれて、そんなすぐ変えられるものなのん・・・??

おれには、わからん。

最後

もちろん、ジャズに関心があればもっと楽しめただろう作品だったのは間違いないと思います。

最後の舞台「SoBlue」は東京に実際にあるブルーノートという場所がモデルみたいで、建物の感じとか結構忠実に再現されてるみたいです。

こういう映画を見ると、東京に行ったら実際にジャズを観てみたいなと思えるので、やっぱり観てよかった映画でした。

ただSNSを観てると「ジャズに明るくない人がみんな揃いも揃ってそんなに絶賛する!?」と感じざるを得なかったのもあるので、僕の感想を書いてみました。