警官がとある人物(ブラックのバイレイシャル=ハーフ)を職質した際の発言が「差別発言」だとして話題になっている。
まとめると・・・
- 警官がドレッドヘアーの男の人に職質
- 「経験則としてドレッドヘアーの方は、結構薬物を持っている方が多かった」発言
- 30分という時間を無駄にした
結論:警察の発言はよくない
警官の方の言い方はとても優しかったし、悪意がないことは伝わるのだけれど、でも「差別発言」はしちゃいけない。思っていても言っちゃいけないと思う。
それは相手を傷つけるから。ぼーっと歩いてて、他人が勝手に近寄ってきて、勝手に不快な思いをさせてきたら、それはもはや暴力だ。しかも見た目だけで犯罪者扱いなんて失礼すぎる。
だからダメ。「職質だから・・・」「実際にドレッドヘアーの人が薬物を持っていることが多いから・・・」というのは人を傷つけていい理由にならない。
もちろん人はミスる生き物だし、「ドレッドヘアーの人は薬物を持っていることが多いなぁ」と頭の中で思うこともしょうがないことだし、差別って難しい問題だと思うから、警官を責めることはしてはいけないと思う。
話題になっていないだけで、たぶん誰にだって、差別的発言をしていることはあると思う。
何が問題なのか?
ぶっちゃけ、「警官の言い方も優しいし、職質はまず見た目で判断せざるを得ない。しかも経験的に、ドレッドヘアーの人が薬物を持っていることが多いというのであれば、しょうがなくない?」と思う人も多いと思う。ってか僕もそう思う。
これについて「しょうがなくね?」と思う人は、こちらの記事を読んで欲しい(見た目の固定観念で職質し、持ち物検査をする日本の警察|Japanese Officer racially profiled man and searches his bag)。動画をアップした「Japan 4 Black Lives」というチーム公式の記事です。
この記事を僕なりにまとめると・・・
- 警察による職質などの行為が特定の人種に対して偏っている
- ただ肌の色が違う、国籍が違うだけで職質の対象になって苦痛を受けるのはおかしい
- 彼にとってこのヘアスタイルは、ナチュラルであり、髪質的にも合っていて、彼らの長い歴史で築いたカルチャーでもある
- 主観的な意見(エゴ)は何も解決につながらない
- 1人の地域警察官が年間通じて職質で犯罪を検挙するのは1件にも満たない
- 「でも」も「だって」もなく、まず最初に共感しようとすることが大事
まずは職質されまくる人の気持ちを考えてみる。うん、たしかに、何も悪いことをしてないのに頻繁に疑われるのは不愉快だ。そして、その理由が「肌の色が違う」「髪型」というのもおかしいし、そういったもので偏ってしまうのも変だ。そして、差別というのはマイノリティ側が被害に遭うこことが多いから、その人たちをマジョリティの主観の声で潰してしまうのは、なんの問題解決にもならない。
職務質問のよくないところ
- そもそも職務質問をする人が偏るのはよくないよね(1日に数回職質される人もいれば、全くされない人がいるのはよくない)
- 1人の地域警察官が年間通じて職質で犯罪を検挙するのは”1件にも満たない”→職質の重要性とは…??
「解決できるんだったら、とっくにやってるわ!」と警察の人に怒られそうだけど。。。今回「職質自体のここがよくないよね」となった点はこの2つだと思う。1人の警察が1年で検挙1件というの数字が、どれほどのものなのかを僕は理解できてないから何とも言えないけど・・・。
いけないことだと思ったけど・・・
最初に書いた通り、「警官が発言したこと」についてはよくないと思う。さきほどのブログ記事に「よくないと思うなら、どうあるべきか」の具体的なアクションが書かれていました。
- 彼らの苦しみを自分自身のものとして受け止めよう(共感)
- 怖くても立ち上がろう(周りに広める勇気)
- 自分が持っている特権を、それを持たない人へ譲り渡そう(周りの声の重要さ)
- あなた自身も痛みを感じても、話すべきはあなたのことではないことを理解しよう(エゴを押し付けない、特権側の立場でアドバイスをしない)
これについて、僕は「今回のような差別はいけないことだと思ったけど」、これを実行に移せというのは難しいと思った。
まず、①「彼らの苦しみを自分自身のものとして受け止めよう」。ここがすでにめちゃくちゃ難しい。今回、僕は動画やブログ記事を読んで「たしかに、この記事の言う通りだな・・・」と思わされた。でも、たぶんそんなものは僕の中で明日には忘れてる感情だ。だって自分事じゃないから。
冷たい意見かもしれないけど、たかだか数分、動画と記事を読んだだけで「ドレッドヘアーの人の苦しみがわかった!」と言ってしまうほうが「共感力に欠ける」と思う。苦しみは味わってみないとわからない。
そして、②「怖くても立ち上がろう」、これも本当の意味での共感がないと難しいと思う。「悲しんでいる人がいるなら立ち上がって正しい社会を作ろう」というのは凄く高尚なことだとは思うけど・・・少なくとも僕は行動に移そうとは思えない。
「差別は問題だ」←世の中問題だらけじゃん
ブログ記事には「さいごに」こんな言葉が書かれてました。
みんなだれかの親であり、子どもであり、恋人であり大切なひとであることを忘れなければ、心無い言葉や態度を向けられないし、無関心でいられないのではないでしょうか?
警官の方が発した言葉は“心無い言葉”だったのかな・・・僕はそうは思わなかったけど。。。
「固定観念に囚われるな」「偏見やめろ」「差別するな」って、じゃあ誰に対してもどんなシチュエーションでも「先進的で公平な発言」ができる人ってどれだけいるの・・・??
絶対に「誰か」にとっての差別発言はしてしまうんじゃない?と思う。SNSで醜態晒されまくったこの警官はどんな気持ちだろうか。犯罪を起こしたわけでもないのに、悪者になってしまった警官は可哀想だと思う。「これだから警官は・・・」と言われて差別を受けてるかもしれない。
すべての問題を自己責任論で片づけるのは大ざっぱだとは思うけど、僕は割と自己責任で考えることが多い(だから、差別問題に協力できないんだろって思われそう)。だから、世の中を変えようと活動するのは凄いことをするな・・・と思う。
法律とか、固定観念とか、習慣とか、すべて人間が作ったものなんだから不完全であることは当然じゃんって思う。みんなそれを許容したうえで「じゃあ、この問題だらけのこの世の中でどう楽しく生きようか」って考えてるんじゃないのかな。
世の中全体を変えるより、自分を変える方が簡単だし。これを読んで「こんな考えの奴ばっかだったら、世の中ひとつも良くなんないだろうな」って思われても、これが僕の意見なんだからしゃーない。
最後に
ここまで書いてきたことは、わりとその時の感情を書き殴ったものです。
「こんなゴミ記事をネット上に挙げまくってPV数稼ぐのか。これだからブロガーは、、、」ってブロガーを差別しないでね!